物流側からの情報発信の重要性(6) 荷主会社に対しても情報発信せよ

物流側から情報を発信することで、本来部署の改善につながるということを頭の中に入れておきましょう。

まとめて大ロットで生産する工程に対してもの申すことにより、その部署ではロットサイズを小さくする活動を迫られます。これによって結果的にその工程が小ロット生産に対応できるようになれば、その工程が改善され体力が向上したことになるのです。

どこの部署も今のやり方がベストであると思い込んでいる節があります。しかし他社ではもっともっと良いやり方をしている可能性があります。物流からプレッシャーをかけることで競争力を身につけることができるのであれば、こんな大きな貢献はありません。

ある情報発信を荷主会社に対して行うと喜ばれます。その情報とは他社、他業界で実施している先進物流の情報です。

もちろん秘匿情報もありますから常識の範囲内で情報提供することは言うまでもありません。

荷主会社は他社、他業界でどのような物流を実施しているのかをとても気にしているのです。なかなか同業他社を見に行くことができず情報源を掴みかねています。

しかし物流会社はいろいろな会社に入り込める特権を持っています。そのため、ドライバーは意識して見ていればいろいろな情報を収集することができるのです。

物流会社はこのドライバーの情報を吸い上げ、それを営業に活用すると良いと思います。こういった活動を行う物流会社は多くの顧客を獲得することができると考えられるのです。

以上のように、ものづくりの弊害や間違った資材調達、顧客獲得のための過剰なサービスなどの結果が物流に表れます。物流はこれらを是正し、企業体力をつけるために貢献していくべきです。

荷主会社に対しても契約内容の是正やさらなる営業拡大のために情報発信を続けていくべきだと思います。

黙っていては状況は改善しません。ぜひ常に情報を発信し続ける姿勢を貫いていただきたいと思います。