実践型の物流勉強方法(2) サプライチェーン効率化の勉強

物流はサプライチェーン管理全体の視点で必要になってきているため、単なる物流5機能(輸送、保管、荷役、包装、流通加工)以外の領域の知識も必要になってきています。

物流担当者だからと言ってこの5機能以外は知らないでは顧客からそっぽを向かれてしまうでしょう。それだけに機会あるごとにサプライチェーン効率化のための実践的な勉強が必要になってくるのです。

たとえば在庫管理について考えてみましょう。ご存知の通り物流はあらゆる活動の結果が表れます。保管場所が不足する、何度も庫内運搬が発生する、容器が不足するという現象は在庫に起因することが考えられます。

そうなった時に在庫を減らさないと余分な物流が発生し続けることに目をつけ、どのようにしたら減らすことができるのかについて考えてみます。

・ 資材の発注方法はどうなっているのだろうか?
・ 生産の仕方がまとめづくりになっているのではないだろうか?
・ 需要予測がおかしいのではないだろうか?

このような疑問を持つとともに在庫となっている資材や製品の担当者と話をしてみるのです。それと同時に発注現場や生産現場などに立ち会ってみる。

現場で自身で確認することで問題点を見つけましょう。その問題点について自分でどのようにしたら良いのかを考えてみましょう。

できるのか否かは頭の中からいったん外し改善方策を検討してみるのです。

・ 発注ロットを半分にしてみたらどうか
・ 生産ロットを半分にしてみたらどうか
・ 販売店からの販売データを日々取得してみたらどうか

いろいろと仮説を立てながら考えたり、さらに担当者と話をしたり現場を再度見たりしてみましょう。

このような活動こそが実践的な勉強の場となり自分の血となり肉となってくるのです。今まで余りなじみのなかった領域かもしれませんが、それだけに新鮮な目で、新たな発想で改善案が浮かんでくることもあるでしょう。

その発想こそが会社にとって大きな改善につながることは言うまでもありません。そして自分自身の成長にもつながりますので一石二鳥であることも大きなメリットです。

次回に続きます。