物流情報データベースを整備しよう(2) 輸送距離データ

荷姿データがあれば輸送量の計算や保管場の面積計算などに活用できます。トラック積載率を把握する際にもとても便利ですから、ちょっと大変に感じるかもしれませんが、時間をかけてでもきっちりと整備しておきましょう。

次に輸送距離データの整備です。どこからモノを調達し、どこへ製品を届けているか。この自社と「調達先」、「販売先」の間のデータを把握していきましょう。

まず簡単なところから、国内の「調達先」と「販売先」との距離を調べましょう。同じ場所であってもルートによって距離が異なることがあります。

このような場合にはあまり神経質になることなく、インターネットで調べられる範囲でも構わないのでざっくりと把握していくことです。

この距離がわかれば先に調べた荷姿データを使った輸送荷量と掛け合わせた「トン・km」、「㎥・km」を算出することができます。

ルートごとの支払い輸送費をこの原単位で除すことで、原単位当たりの輸送コストを算出することができます。

これによって自社の輸送の実力値を評価することができます。

輸送距離の絶対値も物流の実力です。遠くから調達しなければならない場合はそれだけコストアップになっていることを示しています。

距離をデータ化することで、物流を意識することにつながります。数字が示されることによってはじめて「意識」につながるのです。

この輸送距離は会社でコントロールできるものです。数値化して長距離輸送を無くす、長距離になったしまう場合は運び方を工夫する、そして発生コストを下げることにつなげていきましょう。

そしていよいよ構内物流のデータについて考えていくことになります。

その一つ目が「物流工数」です。その物流作業を行うときに要する時間データです。一般的に標準時間が使われます。

たとえばトラック荷降ろしでトラック1台あたり20分とかフォークリフト運搬1容器あたり3分とか決めていくことです。

次回に続きます。