管理者への仕事の任せ方と評価(3) コーチングを学ばせる

管理監督者の方は部下の方に正しい仕事をしてもらうように努力する必要があります。そのためには作業をきちんと標準化し、その通りに教え、やらせてみることです。

部下を思い通りに動かす難しさを感じていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。特に長年その現場で仕事をしてきた年上の部下などに対しては、対応に苦労することがあるかもしれません。

長年ずっと同じ仕事の仕方をしてきた人にとって、仕事のやり方を変えることには抵抗感があることでしょう。

しかし、管理監督者の方はここでひるんでいてはいけません。会社の方針が変わったり、品質不良が多発したりして仕事を追加しなければならなくなった時には毅然とした態度で部下に接する必要があります。

部下が動いてくれないから自分が動く、というようなことがないようにしなければならないのです。特に若い管理監督者の方は苦労するかもしれません。

しかしこのような正念場を乗り越えてこそ、立派な管理監督者に成長できるのです。会社も見ています。ぜひ苦労を努力で克服しましょう。

物流品質不良が多い現場は、それぞれの作業者の意識がまちまちなケースが多いかもしれません。管理監督者は通常のミーティング以外に勉強会を設けるなどして、部下の意識向上を図る必要があるでしょう。

一時期「コーチング」が流行った時期がありました。部下の話を良く聴き、部下が自ら仕事を改善していけるように仕向けるための手法です。

管理監督者の方にはコーチングを学ばせることも一つの方法です。会社として、管理監督者向けのコーチング教育を企画してみてはいかがでしょうか。

管理監督者は自分の席に座り、自職場の今後の方向性を考えたり、より改善を進めたりしていかなければなりません。

一人でできないのであれば、これぞという人を部下の中から指名して自分の分身として動かしていく方法も考えられます。

はやく自ら作業をしてしまうような現場型の管理監督者から、マネジメント型の管理監督者へと変身できるように会社としても仕向けていきましょう。

なぜなら物流現場は管理監督者次第でいかようにも変わるからです。