物流倉庫ではお客様の商品を預かっています。この契約を寄託契約と呼びます。お客様から出庫指示があればその商品をタイムリーに出庫することが求められます。
この物流倉庫ではいろいろな商品を扱っていますが、残念ながら盗難はゼロにはなりません。日本では盗難頻度は少ないことがせめての救いであるといえます。
ですから最低限の盗難対策を実施することは企業におけるリスクマネジメントの一つになります。従業員が持ち物を移動する際には必ず会社指定の透明バッグを使うという措置も必要でしょう。
また、倉庫内に防犯カメラを設置することもリスクマネジメントとして有効です。そして定期的に棚卸を行うことで数の管理をしっかりと行うことも必要でしょう。
商品の数が合わなくなる要因は盗難だけではありません。入庫した時にそもそも数が狂っていたことも考えられます。
必要に応じて入荷検品を行うこともリスクマネジメントの一つになります。保管方法もきちんと行われていないとモノを無くしたりどこにあるのか分からなくなったりします。
この意味で、しっかりと5S活動を実施することも物流リスクマネジメントにつながることを覚えておきましょう。
別の視点でのリスクマネジメントについて見ていきましょう。日本では地震も多く発生し、火災はそれ以上の確立で起きることが予測されます。
このような「有事」の際にどのような行動を取るのかについても日常で考えておくべき事項だと思います。
インフルエンザなどの流行病もその一つです。地震やインフルエンザの流行などは従業員の出勤に支障をきたします。
普段集まる必要人員が、このような有事には大幅に不足する可能性があります。会社は常時余剰人員を抱えているわけではありませんので、有事の際には仕事に支障が出ます。
従業員が半分しか出勤できなかった際にはどの仕事を優先させるのでしょうか。もし出勤率が20%だったとしたら・・・。
このような想定で業務の優先順位付けを行い、それに人を集中させる訓練を行っておくことが望ましいでしょう。
そのためには日頃から技能訓練を実施し、どのような仕事でもできるようにしておくことが求められるのです。
次回に続きます。