物流スタッフに欲しいスキルの一つとして「改善力」があります。「改善は永遠」という言葉もありますが、継続的に取り組むことで会社はますます良くなっていくものです。
それを支えるために物流スタッフ自らが改善スキルを身につけなければなりません。これは必須です。そこでこの改善力を高めるための方策について考えていきましょう。
物流スタッフはやや視野が狭い気がします。運輸の仕事に携わっているとまさに「トラックを動かす」ことだけに目が行きがちです。
もちろんその領域でも改善すべき点は多々あります。一方でもう少し視野を広げれば改善できる対象が広がっていきます。
たとえば在庫の置き方を改善することで積み込み時の荷出し業務を効率化することが可能になります。荷揃えを事前に実施しておくことで積み込み時間が短縮され、トラックの回転率を向上させることができます。
ポイントは今の仕事の前後まで視野を広げてみることです。そこに必ず改善のヒントが隠れていると言えるでしょう。
もう一つ気にかけるべきことが「理想の姿」を思い描くことです。今の状態が当たり前だという考えになってしまうとなかなか改善アイデアが出てきにくくなります。
もしまっさらの状態で新たに仕事をデザインするとしたらどのような形にするのか、理想的な姿を思い描くことは重要です。
「理想の姿」と「現実」とのギャップが改善代だということになります。このギャップを詰めていくことが物流スタッフの役割だということになります。
改善力を高めるためにはいろいろなスキルを身につけなければならないことは事実ですが、その前に「行動力」の方が欲しいところです。
これは何を言っているのかというと、「すぐできる改善」は何も特別な知識は必要ではない、ということです。要はやれることはやれ、ということです。
そうは言っても「改善スキル」として身につけなければならないことはありますので、それも同時に取り組んでいきましょう。
では最初に改善すべきムダの見つけ方について習得していきましょう。一つの方法は先ほど記した「理想とのギャップ」を明確にすることです。
つまりギャップがムダだと捉えることができるのです。
次回に続きます。