物流としてサプライチェーン全体を俯瞰し、その効率化に貢献できる方法は他にもあります。それは常日頃実施している倉庫の入出庫管理業務から生まれます。
サプライチェーンの重要な要素に「お客様の望むものを超短納期でお届けする」ことが挙げられます。つまりサプライチェーンのステークホルダーは皆、「お客様の望むもの」を知っていなければならないということになります。
物流に携わっている会社やスタッフは日々の入出庫業務、特に「出荷」からこのニーズをつかむことができます。何が良く売れているのか、急に売れ出したものや、売れが鈍りつつあるものがよくわかるのです。
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この情報を顧客に逐次フィードバックすることが物流の使命であると言えそうです。要はPOSデータを有効に活用できている業者ばかりではないということに気づく必要があるのです。
いつもより日あたりの出荷が30%以上前後したらその情報を顧客に伝えるような積極的取り組みが求められます。
そうすることで顧客の在庫マネジメントが有効となり、お客様に欠品を起こしたり不要在庫を抱えたりすることが極小化されるのです。
さらに購入者の属性も分析し顧客にフィードバックしてあげましょう。これは「販売分析」の一部です。顧客の営業の貴重な情報となることでしょう。
サプライチェーン上においてはリードタイムを短縮して顧客満足を高めることが重要な要素になります。ということでミニマム在庫で運営することが求められるのです。
そのためにさまざまな貴重な情報を物流側が把握しステークホルダーにフィードバックしていくことが物流の価値を高めることにつながるでしょう。
自社のことしか考えていない物流会社は「在庫が減ると倉庫収入が減る」ということを平気で言い、在庫削減について否定的です。
一方で上記のような情報ソースになる会社や在庫管理のできる会社は顧客に大変喜ばれ、評判が上がる物流会社だと言えます。
あくまでも物流を狭い視点でとらえるのではなく、サプライチェーンという広い視野で仕事をしていきましょう。
特にここまで広く貢献できている物流会社は少数派だと思いますので、今取り組むことが先駆者利益を得られるかもしれませんね。