6.強いモノづくり【急所72】倉庫を高度に使う発想

強いモノづくりができるように改善を進めていくと、倉庫の活用レベルを高めることが大切だと分かってきます。倉庫とは、単なるモノの保管場所などではなく、原料や部品を加工して製品にして出荷する流れを支える拠点であるからです。ですから、倉庫が荷物で埋まっていて出し入れが混乱していたり、どこに求めるモノがあるか分からないようでは強いモノづくりなどは到底達成できないのです。

倉庫活用のレベルを上げるために、置き場所を決めて担当者がそれをきちんと守って整頓を維持するという、人間が見てすぐ分かるアナログの仕組みは基本ですが、それをバックアップできるデジタルの仕組みがあれば万全になります。「どこに何がどれだけあるか」をデータ化することです。

現実を見ると、以前と比べて品種が増えていて、既に倉庫が満杯で身動きが取れない状況にある工場も多くあるようです。しかし、倉庫の中をよく見るとモノが置かれていない空間があるのです。情報がタイムリーに伝わらないため、空間が活用できずにいることや、あるいは一つの入れ物に一品種といった管理がその原因であるようです。

そこでバーコードなどでコンピューター管理をして、空いている場所にモノを置いても管理ができて空間の活用度を何倍にも引き上げることをしませんか。

先端の流通業や自動倉庫はすでにそのようなことを実行していますが、投資額のすごさに目が行ってしまうと、実行は無理だと思えてしまいます。しかし見るべき点はそこではなく、アナログとデジタルの両方を活用するという発想です。今はバーコードを読む仕組みなどは極めて安価で使えるようになりました。発想を変えることで倉庫を革新してモノづくりを強くしていきましょう!

今週の言葉  モノの管理に、人の目とコンピュータの目の、相乗効果を取り入れよ。