物流現場から迷いを無くせ(2) 表示改善に着手せよ

迷いを無くすためには倉庫内をあたかも地下鉄の駅のようにしなければなりません。表示を誰が見ても一瞬でわかるようなものにする必要があるのです。

当たり前のことですが、表示はどこからでも目に付くような場所に掲示する必要があります。地下鉄では表示に路線名と共にマークを付けています。

マークは色分けされていますが、その色で路線を認識している顧客も多いものと思われます。人は色に敏感ですから物流倉庫でも色を駆使することは効果的だと思います。

天井から吊るす看板は白地に色を付けた文字やマークを入れると目立ってよいのではなきでしょう。倉庫内の要所要所にこのような看板を付けましょう。

ポイントは「新人でもわかる」です。ベテラン作業者が「自分たちがわかるから」という表示ではよくないかもしれません。

できればキャリアの浅い社員やパートの方に見てもらい意見をもらうとよいと思います。謙虚に耳を傾けることが重要なのです。

表示に使う「コード」には何かしらの意味を持たせることが大切です。一桁目はゾーン番号、二桁目は通路番号、三桁目は棚番号などの意味を持たせるのです。

先ほど示しました「色」ですが表示だけではなく、床の色を分けたり棚の色を分けたりすることも効果があると思います。

どのようにしたら庫内業務の迷いが無くなるか、作業者の方たちの意見を聞いてみましょう。それを解消するアイデアを取り上げることが改善への近道です。

・ 表示の文字が小さすぎてわかりづらい
・ 庫内の照明が不十分で暗い
・ 紛らわしい製品が隣同士に並べられている
・ 製品番号がわかりづらい

こういった問題点が多々出てくることでしょう。場合によっては作業者によるQCサークルで解決してもらうことも有りかもしれません。

要は普段その仕事を実施している担当者の意見を聞き尊重することです。迷いを無くすことは「誤出荷」を無くすことにもつながり、物流品質改善にもつながります。

では表示以外の迷い改善のためには何に取り組んでいったらよいでしょうか。それにつきましては次回にお話させていただきます。