物流収支を知る(2) 物流現場の日々収支

物流事業者であれば、売上高は輸送の売り上げ、倉庫での作業費としての売り上げなどが考えられます。これらは現場として、日々の売上高を把握することが求められます。

一方でコスト系はどうでしょうか。人件費や燃料代などが大きい経費となります。これらの大どころの金額を把握する必要があります。

それ以外の経費として、エネルギー代や減価償却費、倉庫家賃や資材費などが考えられます。売り上げから経費を差し引くことで、その現場の大まかな利益が算出されます。

現場サイドの責任としては、その水準が受注した際の原価ベースで計算した時の利益とほぼ合致することを確認します。

もう一つの見方は予算との対比です。日々の現場収支が予算と合致することの確認です。会社が予定していた利益を出せるかどうかは、このような日々の管理にかかっていると言えるでしょう。

物流収支をチェックするタイミングは「日々」がふさわしいと思われます。会社によっては月次の収支を締めて初めてわかるというケースもあるでしょう。

しかしそれではタイミング的に遅すぎる感があります。それはどういうことかと言いますと、月次で締めた結果、赤字だったことを考えてみるとわかります。

仮にその赤字の要因が月頭に発生していたとしましょう。その時点で対策を打てば、約一か月分の赤字は解消できていたと考えられます。

日々収支を把握すれば、毎日何かしらのアクションがとれるのです。だからこそ、毎日のチェックが必要になるのです。

物流現場のPDCAは日々行うことが必要です。そのPDCAには品質やデリバリーなど複数の要素が含まれます。

その一環としてコスト系である、収支のPDCAが入ってくるというイメージです。

物流現場で日々の収支を確認するとなると、もしかしたら抵抗感があるかもしれません。この点につきましては、なぜ日々収支を把握する必要があるのかについて、きちんと現場に伝える必要がありそうです。

次回に続きます。