物流品質管理について今一度考える(4) 物流作業者の品質意識

物流品質を維持するためには第一に品質が保証される仕事のしくみを作ります。それが標準作業であり、標準作業が守られているかどうかを作業観察でチェックします。

チェックした結果、もし標準作業と違う仕事の仕方をしていたら、その場で修正させるようにします。

このPDCAを回すことによって、物流品質は維持されることになります。

しかしルールを守らない作業者がいることも事実ですし、作業観察を怠る監督者がいることもまた事実です。

この背景にはいろいろな要素があると思われますが、楽をしたい、違ったことをやっても怒られないといった会社の風土そのものが問題であるケースがあります。

そこで社員の意識を高めるしかけが必要になってきます。その一つとしまして「褒めるしかけ」を作ってみてはいかがかと思います。

たとえば「提案制度の導入」はいかがでしょうか。物流品質に関わることであれば何でもよいので簡単な提案メモを提出してもらうようにします。

その内容に応じて報奨金を出すのです。参加賞「500円」から効果の大きな提案であれば「50,000円」、さらにはそれ以上の報奨金を出してもよいのではないかと思います。

そして年間で提案の件数、効果が大きい人に対しては「品質改善優秀者」として社長名で表彰するとよいのではないでしょうか。

世の中の物流品質の出方を見ると、このような「褒めるしくみ」がある会社は不良流出が少ないようです。

次回に続きます。