私たちの目の前にはたくさんの空気つまり窒素や酸素があり、さらには二炭化炭素もありますが、私たちの眼には直接見ることができません。そこで「空気が見えますか?」と訊ねても誰もが見えないと答えます。
空気は直接見えませんが、風がなびいて田んぼの稲が揺れることで、空気の流れやどの方向に吹いているかがわかります。「サトウキビ畑」という歌では、だわわ♪だわわ♪という風の音も聞こえてきます。それらのことで風つまり、空気の流れや存在を感じ取ることができます。
また高速道路や飛行場に設置されている風向計、吹流し、さらには鯉のぼり、風見鶏や風力発電の風車でも空気の存在を知ることできます。煙がたなびく様子も見ると、風速もわかります。海面からも波の様子で風速がわかります。「木の小枝が震え、旗がはためきはじめる状態」と「海面で波頭が砕けはじめその泡がガラスのように見える状態」から、風速は3.4から5.5m/秒(約7から11ノット、1ノット=1.852km/時間)と分かります。
魚は空気の存在を知りません。彼らはいつも水の中で生活をしており、水があることも知らないかもしれません。空気の存在を良く知っている顕著な魚は、トビウオだと思います。大きな魚に遭遇した時に、逃げるために勢いよく海中から空中に飛び出して、胸ヒレを大きく広げて風に乗って、時には400mも海面を飛び交います。
でも多くの魚は、釣りあげられた時に体全体を大きく振り回し暴れます。釣り上げられて初めて水中から飛び出して、水のない世界に放り出されまれます。その時に回りに水がないことを体験して大慌てしているのです。もし空気の存在を知っていたら、「ボク、釣り上げられました。」といってまな板の鯉のようにおとなしくしているはずです。あくまでも推察ですが、魚は釣りあげられた瞬間に、水と空気の存在を初めて知ることができると思います。
多くの人にものを訊ねると、反射的に思いついたことを答えてしまうものです。まるでオウム返しのようであり、ほとんど思いつきの答えなのです。昨今の情報化時代になってから私たちは一度じっくり考えてから、対応することが少なくなってきたようです。
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