ヒューマンエラーが発生する要因に、①作業やそれをしなかったらどうなるか知らなかった、②ルールを知らなかった③疲れやストレスが溜まっていたという大きく3点で占められます。少子高齢化、外国人化など作業する人たちの多様化もありますが、それに伴い指導、教育、訓練が付き届かなくなっています。
そのために、①の作業内容やその意味、それをしなければどうなるか、やらないとどうなるか。さらにその損失はいくらになるかまで、指導や教育を行います。手間ですが、でもやらないことには、同じことの繰り返しになります。
②ルールも同様です。これは組織的な問題です。極端なことですが、A4紙一枚でルール、標準類、手順書などができます。コストも余りかかりませんが、時間と労力はかけなければなりません。
③の疲れさせない方法として、短時間のローテーション、簡易自働化などを応用し軽減できます。ストレスは、人間関係によるものがあり、上司やリーダーの積極的な挨拶や相談事に積極的にヒアリングすることで対処が可能です。
実例ですが、煩雑な作業をさせないという組立作業必要な部品しか供給しない“オーダー別ピッキング”があります。工員は一切検数や選択をしなくてもよく、ネジやナットまで必要数だけを供給し、さらに特殊工具もその時にだけ提供し、作業が終われば回収する仕組みをつくりました。煩雑さから解放し、ミスを激減できます。