11月のご挨拶

 11月になりました。ようやく秋らしい気持ちの良い日が続くようになりました。皆様におかれましてはいかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。私は毎日が過ごしやすくなって、とても嬉しいです。

米国のビジネススクールで学んでいる私の知人の息子さんが教えて下さったのですが、最近は授業で、中国、台湾、韓国は話題になるけれども、日本の話題はほとんど出なくなってきているそうです。中国はどちらかといえば悪い話題が多かったようにも感じるのですが、近年の躍進で中国は世界に影響を与えるようになってきているようです。それに比べ日本は悪いニュースは比較的に少ない国でしたが、良いニュースもなくなったと世界は感じているのかもしれません。

日本にいるとそういった海外の反応を感じる機会は少ないかもしれません。私に入る情報はこれまでの新聞、テレビ以外にFacebookやTwitter等SNSが加わり、以前と比べれば、圧倒的に増えているはずですが、整理された状態で入ってきているわけではありません。情報が増えたことで、どの情報を信じるか精査する必要は以前より高くなっており、世界の流れ・時代の流れは全ての情報を鵜呑みにするだけでは難しくなっています。

先日の日経新聞に連載されていた池上彰さんの「若者たちへ」というコラムには、最近ニューヨークに取材に行って、それまでの日本で見る米国のニュースから米国人は誰もマスクをしていないと思っていたが、実際にはマスクをしている人がそれなりにいて意外な感じがしたと書いてありました。私も街中で全員がノーマスクで歩いている海外の映像をたくさん見て海外は完全にノーマスクと思っていましたから、この情報は貴重です。池上さんはこれについても解説しておられましたが、本当のことを知るのはとても難しいということだと分かります。

今日のような変化の時に、外から来る情報だけでものごとを判断するのは危険だと思っています。そこで、私は経営者や専門家の方に会うたびに、にいろいろな質問をしたり、議論をしたりして自分の考えをまとめています。より幅広い情報に基づくより深い議論を通じて、自分なりの答を生み出し納得した上で物事に対応したいからです。メールやZoomを使ったコミュニケーションも貴重ですが、このような内容の時は対面の会話の方がより深くお話しできると実感しています。

日本カイゼンプロジェクトは、お互いの困りごとを解決したり目標を達成したりするお手伝いをしたいという考えで設立された団体です。私はその実現ために、とにかく皆様に会いたい、そしてたくさんの方をご紹介したい、熱くお話をしたいとずっと思い続けておりました。コロナの終息はもう少し先かもしれませんが、収まり始めてきた今だからこそ皆様とカイゼンについてお話しするリアルの場を設けたいと思いました。しかしまだ油断はできず大きな会合はできませんが、地域ごとの小さな会合から始めたいと思います。最初に今月末に関東地方にいらっしゃる製造業の会員の方と少人数での会合を開く予定です。順次、関西地域、東北地域でも開催を広げて参りたいと考えています。会員の皆様同士のご紹介や話し合いを通じて横のつながりを強化して、これから時代への対応力を生み出せる場として参りたいと思っています。

こういう時だからこそ、信頼できる人達と直接に言葉を交わすことで、いろいろな繋がりや発想を生み出すお手伝いをいたします。


日本カイゼンプロジェクト
会長 柿内幸夫