2021年末のご挨拶

2021年も間もなく終わろうとしています。

あっという間の一年という印象がありますが、振り返ると実にたくさんのことがあった年でありました。ネットに「今年の主なニュース」と入れて検索すると、そうだったなぁ…と思い出すことがたくさん出てきました。東京オリンピック・パラリンピックの開催、岸田文雄首相の誕生、米国ではバイデン大統領の誕生、真鍋淑郎先生のノーベル物理学賞受賞、そしてリアル二刀流大谷翔平選手のア・リーグでのMVP受賞などなど盛りだくさんでした。

これらのビッグニュースが何となく遠い昔のように思えてしまうのは、コロナが常に重くのしかかっていたためかもしれません。しかし2020年に始まった新型コロナウィルス感染拡大ですが、感染防止マナーの定着やワクチン接種の開始などにより徐々に収まりつつあり、レストランなども以前の状態に少しずつ戻り始めて日常生活が回復しつつあります。今年もコロナ対応に追われた感はありますが、明らかにその成果が見えてきていると思います。

さて来年ですが、新たなオミクロン株が現れまだ安心はできませんが、コロナ治療薬も登場するということもあり、これまでのコロナに対しての守勢からコロナが落ち着いたことによる攻勢に変化する年となるでしょう。

指導先の受注状況を見ても、半導体関連の仕事の需要は相当大きいです。半導体不足はそう簡単に解決されないとの見方はありますが、半導体の生産は明らかに増加しており、それに伴って自動車・電機などの業界の生産は急回復しそうです。あるいは電気自動車のような新しい需要が生まれることで、来年は過去にない需要爆発が起きると予想する方もいらっしゃいます。

そうなると急激な需要増が来ることを想定し、そのための準備が必要になります。

社内の力を総動員しての生産性向上対策が必要です。来年は全員でこれから来る時代がどういうものかを共有して、それに自分たちはどうやって対応するかを考えて実行する年になります。全部門の参加と協力で、受注~設計~調達~技術~製造~検査~梱包~出荷~管理の全仕事にあるあらゆるムダを取り払い、そして新しい技術や管理を生み出しましょう。

社内だけに限らず、お客様との情報交換も大切です。一部の自動車会社ではこれまで一切妥協が許されなかった品質基準が、一部で過剰品質を生んでいるという判断から、サプライヤーと一緒になって現場で行き過ぎた品質基準を適正レベルにまで下げる方向に改定しています。

すなわちこれまでだったら絶対に変えられないと思っていた前提が変わり始めているということです。一切の固定観念を取り払って新たなカイゼンに臨むことが大切です。

日本カイゼンプロジェクトはこの2年間、コロナによりリアルでの活動ができずにおりました。2020年4月には中国の展示会ツアーを企画し参加者も決まっていたのですが中止をしました。

しかし来年からは少しずつ会員の皆様によりお役に立てるようなリアルな企画も始めて参りたいと思います。まずはまだリアルではないのですが、新春に3つのセミナーを開催いたします。ぜひご参加ください。

一年間、皆様には大変お世話になりました。皆様のお声を聴きながら私たち日本カイゼンプロジェクトも更にお役に立てる活動をいたしたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

皆様、どうぞよいお年をお迎えください。


日本カイゼンプロジェクト
会長 柿内幸夫