工場見学をしていると、時々変な形のレイアウトの現場に出会うことがあります。離れている工程の間を無理やり長いローラー設備でつないでいたり、変な位置にある機械に橋渡しするためにコンベアが蛇行してつながっていたり、あるいはほんの少しだけ離れているのでわざわざ運搬道具を使って運んでいるといったことです。
ナゼこういうレイアウトになるのだろうと不思議に思って伺うと、設備が先に設置されてその後に工程間をつなごうとしたため、ということがとても多いのです。やはり設備を単体で考えないで工程全体の流れで考えることが大切だと改めて思うのです。そして同様に工程と工程をどうつなぐかなども考えます。可能な限り工程順番通りに設備が並んでいて直線で距離が短くなるように配置するのが理想的ですね。
ラインは短いほど管理やメンテナンスが楽になるし、そこで働く人も移動が減り楽になります。その他にも照明や運搬、空調、スペースなどすべてにおいて有利になるのですから、一度設置した設備であっても、動かせないものとあきらめずに、ライン短縮やシンプル化を実行すれば、必ず品質は上りコストは下がります。
設備のレイアウト変更は大変な労力がかかるのですが、それもみんなの総力を結集して一気に実現できてしまうといった力もこれからの変化の時代に重要だと考えます。それまでの不便さが、一瞬で解決し、その後ずっと楽な生産ができるのですから。
今週の言葉 ラインを短くすれば、品質は上り、コストは下がる。