虫の眼・魚の眼・鳥の眼 第15回:酸性かアルカリ性かリトマス試験紙(その2)

コーラは洗剤にもなり、頑固な錆を落とします

 酸とアルカリは、0から14段階に区分されて、中性は真ん中の7で、0から7まで領域が酸性、7から14までがアルカリ性になります。現在使っているリトマス試験紙は、強酸の1から強アルカリの14まで判定できるものです。賞味期限があるようですが、シビアに調べる訳ではないのでまったく気になりません。 梅雨の頃になると代名詞のように言われる紫陽花の花は、酸性ならば赤、アルカリ性ならば青、中性ならば白になると言われています。でも近所の紫陽花公園では、同じ木でも違う色が混在しており、土壌の酸性やアルカリ性を判定するのは怪しい気がします。 レモンが酸っぱいことは誰もが知っていることですが、そのpHはほとんどの人が知らないものです。多くの食品の中で酸性が強く、胃酸と同等2です。柑橘系の果物は3前後の値です。面白いことにレモンの古い名称は「枸櫞(クエン)」と書き、クエン酸の由来になっています。 これと同様で強い酸性なのが、飲み物のコーラです。飲めばスカッとしますが、コーラの以外な効用として、頑固な錆を落とすことに非常に効果がありますので、是非残ったコーラでお試しください。その他臭い消しや汚れ落としにも応用できます。酸性の液体ということを、知っておけば応用が利きます。ワイン、ビール、日本酒も2から4の強い酸性です。逆に最近無意識に嗜むようになった焼酎は、なんと8のアルカリ飲料でした。これを言い訳に飲む量が増えそうです。 このpH値は、1つ違うだけで大きな違いがないように感じますが、実は対数のLOG値になっており、3つ違うと1000倍の差になります。これは水溶液の中の水素イオンの濃度を表現しています。それをリトマス試験紙は、簡単に色で判定が出来るので非常に便利です。生産現場も視認性が良くなるのが、色→形状→数値→文字の順番であり、これらの組合せにより目で見る管理への応用ができればと思います。

自分で測るから、気づきが生まれる

リトマス試験紙が台所に置いてあるので、新しい食材や飲料水があると、すぐに測定ができます。酸性かアルカリ性か、はたまた中性かと判定結果が分かります。これはすぐに結果が分かるので、食材への興味も湧いてきます。またこの食材と混ぜるとどんな味になるかと新たな興味も湧いてきます。小さな試験紙ですが、楽しみ方はどんどん広がります。そのお蔭で?自分で料理することが楽しみになってきています。 少し血圧が高かったので、毎日血圧測定をして記録しています。食事療法と軽い運動の併用で、この一年間で数kgの減量ができ、それと連動して血圧も正常値になってきました。血圧測定を記録する手帳には、表紙に「自分で測る、自分で気づく」と副題がありましたが、なるほどその通りだと思いました。目で見る管理も同じことであり、見えないからどうしてよいか判断できませんが、見えるようになると変わるものです。 そこで何かの方法で、見えるように置き換えます。これが「測る」ことになります。「測る」ことで、数値化できたり、色で認識できたりして、「分かる」ようになっていきます。「分かる」ようになれば、次はどういった策を取れば思い通りになるか(良い方向、あるべき姿)の検討が閃くようになります。さらにもっと効率良く、もっと応用ができないかと発展して考えることが、自分で測ることで新たな気づきが生まれるようです。