私はカイゼンコンサルタントという仕事柄、いろいろな工場を拝見しますが、多くの工場で場所が足りないという困難な状況を訴えられます。長年にわたり工場にいると、あらゆることに目が慣れてしまって、工場の建屋をフルに活用し尽くしていると思い込んでしまっていることが多いようです。しかし探してみると工場内で利用できるのにしていないスペースはまだまだたくさんあるのです。
例えば床や壁はどうでしょうか。実は全く手つかずのまま放置されている工場は多いものです。それどころか床はデコボコで壁は傷だらけで汚いまま放置されていることもしばしばです。
床がデコボコなので、載せたモノが落ちないように注意深く台車を運んでいる様子を見ると、運搬作業をしている人が気の毒になります。注意するというのも作業です。疲れますが何の付加価値も生みません。ゼロではないです、マイナスです。床がこれでは生産性も品質も上がらないだろうなあとお客様は思うでしょう。壁も見た目が悪く暗いので新規顧客を取れそうな魅力の発信はできません。
床のデコボコはすぐセメントを買って来て直して運搬をスムーズにしましょう。路面には運搬経路や避難経路などを描いて機能性をアピールしませんか。そして壁はスクリーンとしてプロジェクターで各種情報を表示したりしてスペースを有効に利用してみるのはいかがでしょうか。
今週の言葉 床や壁も使え。
日本カイゼンプロジェクトの無料メールマガジンにご登録いただければ、 更新情報を一早くご覧いただけます。