先回は私の50年前のアルバイト経験の話をいたしましたが、今回はそれの説明になります。
仕事を教えているつもりでも、よく見てみると手順や動作、配置といった作業しか教えていない人が多いものです。
作業手順を教えることは確かに重要ですが、何のために作業して、今の作業は最終製品のどの部分を作っていて、どういう品質が求められているのか、そしてその作業を通じて何を考えて行動しなければならないのか...といったことを自ら考えて行動できるように、本当の意味で仕事について教えなければ応用は利かないし、教わった本人の成長もなければ技能も上がらないでしょう。先回に書きました私の皿洗い経験はまさにその例に当たると思います。私は作業だけ教わり、仕事を教えてもらえなかったので、工夫もできずモチベーションが上がらなかったのです。
OJT(On the Job Training)と称して、作業ばかり教えている監督者も見かけるのですが、その監督者自身をよく見ると仕事力が低いことが多いと感じています。一方で作業ばかり覚えて一向に仕事を覚えない人もいるようです。「ナゼ?」、「何のために?」の質問がない人は、作業だけを覚えようとしている表れともいえるでしょう。どちらもレベルが低いのです。
教える側も、教わる側も、仕事をしっかりできるように頑張りましょう!その方が成果もずっと大きいのです。そして楽しいし。これって大切なことだと思います。
今週の言葉 作業を教えるな、仕事を教えよ。