現場カイゼン一問一答 第9回

Q9. カイゼンは悪いところをよくする場合と、良いところをより良くするという場合があると思いますが、基本的には悪いところを良くするという考え方でよろしいのでしょうか?

A9. 結論から言うと、どちらもカイゼンです。どちらが正しいというものではなく、現場の状況に応じて使い分けることが大切です。これはカイゼン活動がどれくらい浸透しているか、どこまで出来ているかでも変わってきます。

私は最初に現場を拝見したとき、まず品質や安全に問題がないかを確認します。もし問題があれば、それを最優先でカイゼンします。また、ムダが見つかればそれを取り除くカイゼンも行いますし、5S活動を通じて現場にある問題を一つずつ解決していきます。これらは、いわゆる「問題解決型のカイゼン」です。

一方で、すでにうまくいっている部分をさらに良くする、あるいは今はできていないことにチャレンジして新しくできるようにしていく、というカイゼンもあります。これは「課題達成型のカイゼン」と言えるでしょう。

ここで大切なのは、順番です。品質や安全に問題がある状態で、より良くすることばかりに目を向けても、土台が不安定なままでは良い結果にはつながりません。まずは問題解決型のカイゼンで現場を安定させ、そのうえで課題達成型のカイゼンに取り組むという流れが基本になります。

ただし、現場の状態によっては両方を並行して進めることもあります。必ずしもどちらかを選ばなくてはいけないわけではありません。大切なのは、「どちらのカイゼンが今の現場に必要か」を見極めることです。

カイゼンは、悪いところを直すことから始まります。まずは問題を解決し、現場を安定させることが基本です。そのうえで、良いところをさらに伸ばし、できなかったことをできるようにしていくこともカイゼンです。この順番で積み重ねていくことで、現場の力は確実に高まっていきます。