現場カイゼン一問一答 第17回

Q17. カイゼン活動において、「カイゼンに終わりなし」と先生は話していましたが、ゴールを設定しないとモチベーションが維持できないのではないかと思うこともあります。その点はどのようにお考えでしょうか?

A17. とても良い質問です。私は、明確な目的やモチベーションの維持においてゴールを設定することは大切だと考えています。目的やゴールが曖昧なままでは、カイゼンの方向性が定まらず、活動そのものが目的になってしまったり、ムダな努力をしてしまったりする可能性があるからです。

一方で、設定したゴールを達成した途端に、「これで終わりだ」となってしまい、カイゼンの動きが止まってしまうのも困ります。

私が「カイゼンに終わりなし」と言うのは、「ゴールを作るな」という意味ではありません。むしろ、その時々のゴールを明確にし、それを達成したら次のゴールを設定するという意味です。

なぜなら、世の中は常に変化しているからです。お客様の要求も変わりますし、人手不足や材料価格の高騰など、企業を取り巻く環境は止まることなく変わり続けています。そのため、一度設定したゴールに到達したとしても、また次に達成すべき新しいゴールが生まれてくるのです。

さらに、技術の進歩も続いています。以前は大成功だったカイゼンも、新しい設備やデジタル技術、AIなどを活用すれば、さらに良い結果を生み出せる可能性があります。当時は100点だったカイゼンが、今の技術で見直すと120点や150点になることもあるのです。ですから、カイゼン活動では「まずゴールを決めて達成する」という考え方と、「達成したら次の目標に向かう」という考え方の両方が必要です。

私は、「カイゼンに終わりなし」とは、ゴールがないという意味ではなく、「ゴールを達成したら自信がついて、また次のゴールが見えてくる」という意味だと考えています。その繰り返しこそが、現場を成長させ、会社を強くしていくのです。