現場カイゼン一問一答 第15回

Q15. 以前工程カイゼンで導入した作業台が今は邪魔になっています。こういう場合は再カイゼンでしょうか?

A15. これは現場で本当によく見る光景です。当時、みんなで知恵を出して作った作業台で、「これは素晴らしい、ありがとう!」と言われたのに、いつの間にか誰も使わなくなり、今では通路の隅でホコリをかぶっている状態です。

冷静に考えれば、使っていないのですから処分すればよいだけの話です。しかし実際には、「せっかく作ったのに申し訳ない」「あの時みんなで頑張ったし…」という感情が入ります。作る時には勢いよく進められるのですが、処分する時に人は、なぜか急に慎重になります。もちろん、再利用の可能性があるときは、処分する代わりに別の形にしてコンパクトに収納することもありと考えます。

ただし、場所を取っているということは、それだけでムダです。使わないものが残り続けると、通路が狭くなったり、探し物が増えたり、新しいカイゼンの邪魔になったりします。これは「状況が変わったので、もう一度見直す時期が来た」ということです。つまり、再カイゼンのタイミングが来ているのです。

実際、以前は必要だった中間在庫置場が、流れが良くなった結果いらなくなる。便利だった作業台が、工程変更で不要になる。これは現場が前進(変化)したから起きることです。ですから、「以前頑張って作ったから壊しにくい」ではなく、「今の現場に合っているか?」を基準に「十分に使ったから、またみんなで再カイゼンしよう!」と考えるべきです。

毎回ゼロから作り直すだけでなく、今あるものを改造して再利用するのも良い方法です。高さを調整式に変える、移動式にする、別の工程で使う、棚を追加するなど、少し工夫することで再び役に立つ場合もあります。

大切なのは、「以前のカイゼンを否定的に捉えない」ことです。その時には、その時なりの意味があり、実際に現場の役に立っていたのです。しかし、現場は常に変化します。だからこそ、「今の現場に合っているか?」をもう一度見直し、必要ならば形を変え、役目を終えたものは感謝して退ける。これも立派なカイゼンなのです。