物流環境を整えよう(2) トラック待機場とドライバー休憩室

ピッキング場の環境整備で忘れてはならないものに「照度の確保」があります。これは作業者が神経を使うことで生産性に影響があるのと同時に、品質にも影響を与えます。

かならず会社の技術標準として適正な照度基準を定めるとともに、その基準に従った照度を確保するようにしましょう。

また、温度対策も考慮が必要です。ピッキング作業は台車を押しながらピッキングをしていくことが多いと思います。定位置で行う作業ではスポットクーラーやストーブで温度管理ができますが、動き回る作業が中心であれば、建物全体で温度管理ができるようにすることが望ましいと思います。

この温度に関わる作業環境は昔から物流についてはあまりよいとは言えません。ぜひどのようにしたら適切な温度管理をできる職場になるのかについては必須検討アイテムです。

荷主側でぜひ検討していきたいアイテムに「トラック待機場」と「ドライバー休憩室」があります。「トラック待機場」は指定時刻丁度に到着することは稀で、やや早目に到着して指定時刻を待つことが多いために必要となるものです。

トラックが構外で待つということは、公道で待つことを意味しますので、地域に迷惑をかけることになります。そこで荷主の構内にトラックを停車させられるスペースをつくって欲しいと思います。

次に「ドライバー休憩室」ですが、長距離を走って来たドライバーに少しの間でも休憩していただくために設ける部屋です。自動販売機や喫煙所を併設するとベターです。

荷降ろし場や出荷場でトラックドライバーが迷うことなく、速やかに荷役を行うことができ、すぐに発車できるような物流環境整備も大切です。

よくあるトラックがいったん荷主の構内に入ると長時間出ることができない環境は最悪です。これは輸送会社に迷惑なだけではなく、めぐりめぐって輸送コストが下がらないということにつながり、荷主にとっても得策ではないのです。

近場に荷を準備しておく、荷降ろし場はわかりやすく表示をつける、荷役機器は常時稼働可能にしておくなどの工夫をしていきましょう。

次回に続きます。