物流アウトソース先との付き合い方(3) 物流会社評価

物流アウトソース先には自社が期待していることに応えていただく必要があります。その伏線として、管理技術を伝授していく必要があるのです。

さらに物流会社には皆さんからの評価値を伝えていくとよいと思います。物流アウトソース先であっても、皆さんの会社にとってサプライヤーであることに違いはありません。

そこで、皆さんの期待値を明確に伝えるとともに、今の物流会社の立ち位置を教えてあげる必要があるのです。

皆さんの会社から見た物流会社の実力値を、S(安全)、Q(品質)、D(納期)、C(コスト)、M(マネジメント)の5つの視点から明確にします。

皆さんは物流会社を評価できるしくみを持つ必要があります。この5つの視点から、もう一段階ブレークダウンした評価項目を設定します。

たとえば物流ミス発生率とか、納期遵守率などが評価項目にあたります。そして同時にレベルに応じてスコアが明確になるようにします。

一例を挙げると、納期遵守率が99.9%以上だったら4点満点とし、97%以上であれば3点といったようにレベルに応じたスコアを定めるのです。2点、1点も同様です。

なぜレベルに応じたスコアが必要かというと、各社が改善した場合、その改善を評価できること、そして目標を定めることが可能となるからです。

これらの評価は最低でも半年ごとに実施し、改善の程度を評価します。特に改善が著しい会社は表彰するなどしてモチベーション向上につなげるとよいでしょう。

このように評価と改善を繰り返すことで、物流アウトソース先の実力値が向上していくことが期待できます。

実力値が上がれば皆さんの会社にとってもメリットがありますし、物流会社にとっても大きな財産となります。

なぜなら物流会社は実力ある会社となることで、より一層の拡販につながるからです。皆さんの会社と付き合うことで他社とも取引ができるようになるなんて喜ばしい限りです。

このような取り組みを仕掛けていったにもかかわらず、それを受け入れようとしない会社とは付き合いを止めた方がよいでしょう。

理由はそのような会社はSQDCMのパフォーマンスが今後良くなっていくとは考えにくいからです。皆さんにとっても評価や指導の時間が無駄になるだけですから、早々に次の会社を見つけて転注することをお勧めします。

いかがでしょうか。ぜひ物流アウトソース先とはお互いメリットのある活動を進めていきたいものです。手数がかかるかもしれませんが、実行していっていただきたいと思います。