物流BCPについて考える(8) 経営者が関与するBCP

物流BCPを策定していくにあたり、最初から完璧なものを目指す必要はありません。それぞれの企業ができるところから着手し、継続的な取り組みによって徐々に災害に強い体制を築いていくことが望ましいと言えるでしょう。
BCPも物流品質管理や安全管理などといったマネジメントシステムと同様に、次の取り組みが重要になります。
 
1)経営者が取り組む
2)実施する内容は企業自身で決定する
3)継続的改善を行う
 
ここで言うところの「継続的改善」とは次のステップを指します。
 
1)経営者が方針を立て
2)計画を立案し
3)日常業務として実施・運用し
4)従業員の教育・訓練を行い
5)結果を点検・是正し
6)経営者が見直す
 
このステップを繰り返していくことが重要だと言えます。
 
私たちは常日頃から改善に取り組んでいます。そこで上記のようなマネジメント・サイクルを回すことには慣れていると言えるのではないでしょうか。
このサイクルの優れている所は「経営者が関与する」ところにあります。逆から見れば経営者が関与していないBCPでは継続的な改善は成立しないということです。
経営者が自ら先頭に立って社員を引っ張り、人を育て、有事に備えての訓練を行っていくことが必要になってくるのです。
 
次回に続きます。