リーダーは、一言で言えば「奉仕者」です。グループとチームの違いは何でしょうか?グループとは、バス停にどこ行きの方面に行くバスを待っている単なる集団の形態をグループと呼びます。グループには、グループをまとめるグループリーダーと言う人はいません。
チームとは、ある目的を持った集団です。そこには目的にメンバーを巻き込み、皆の力を合わせるリーダーがいます。同じ集団でもリーダーがいるかいないかで、全く違う集団になります。著者の考えるチーム人員の最大は、10から15人です。
リーダーの役割として、チームメンバーや部下のパフォーマンスを最大限に発揮させる機会や場所を提供することです。このパフォーマンスとは、各人のもっている才能・能力・情熱と考えます。
彼らはこれらを潜在的に持っていますが、気づかないと発揮しないまま定年も迎えることも多々あるものです。リーダーは、これらをできるだけ完全燃焼にしてあげることです。自分自身だけでなく、メンバーも達成感をもち相互に感謝が生まれます。これは人財育成そのものだと考えています。
リーダーで皆を引っ張っていくと言うよりも、きちんとした目的や目標を掲げて、丁寧に説明し合意を得てチームを導く人です。リーダーとはそんな偉い人間ではないので、リーダーはできないと言われますが、そうではありません。
地位、資格、年齢は関係なく「自分を守る、チームを守る」精神で3つのことを意識してやればよいのです。その3つは、①時間厳守する、②納期を決め守る、③笑顔で挨拶をきちんとできる人です。当たり前のことなのですが、なかなかできません。でもリーダーは積極的実践者として行動を起こします。
自分で勝手に自分だけのパフォーマンスを発揮するのは、個人プレーです。これでは組織としては、まとまれません。個々の力が顧客と言う方向に向かって行くように、最小の組織の単位としてまとめるチームリーダーが存在すべきと考えます。
その権限や力が大きくなると、リーダーではなくその役割はマネージャー、経営者となって行きます。まずは、組織の最小の単位で経験を積みましょう。
リーダーは、さらにチームメンバーのもっている資源をいかに上手くしかもタイミング良く投入して、できるだけ大きな成果を出すマネジメント力も発揮することも担っています。
大変な役割ですが、それも試行錯誤し体験しないことにはそれ以上の力を発揮できません。リーダーはこの役になったと腹をくくり、堂々とリーダーを演じて欲しいと考えます。
辛いですが、ひたすら言い続けて指導する意欲を持ってやれば、当たり前のことが当たり前にできるようになります。なぜこのようなことをしなければならないかとも思われますが、人の成長はこのようなものです。
子どもの時に自転車乗りを始めた時は、何度も転んでケガをしても何度も挑戦して自由に乗れる記憶を思い出してみましょう。苦労したり悩んだりすることもありますが、天から与えられた特権と考えて果敢に取り組んでいきましょう。人生は重い荷物を担いで登山するようなものです。
リーダーは、逆ピラミッド(扇の形)に見立てて、メンバーの下支えになる位置づけと考えます。現場でもっとも付加価値のある仕事をしているのは、オペレータや社員です。
マネージャーや経営者は扇の要であり、彼らの作業環境を整える位置づけになります。彼らが安心して安全にしかも楽に、やりがいのある職場の整備を担います。
【図1】ピラミッドと逆ピラミッド